相続した土地を国に引き取ってもらうにはいくらかかる? - あいはた司法書士事務所

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相続した土地を国に引き取ってもらうにはいくらかかる?

昨年から始まった「相続土地国庫帰属制度」。
 
これは、相続した土地を手放して国に引き取ってもらう制度です。
 
手続きの大まかな流れは以下の通りです。
①事前相談→②申請→③審査(書面・実地)→④承認→⑤負担金の納付→⑥国庫帰属
 
まず、申請時に1筆14,000円の審査手数料がかかります。
 
これは土地が隣接しているか否かを問わず筆数で計算するため、
 
田舎の場合、数十筆の山や農地をまるごととなると、この段階で結構な負担があります。
 
次に、引き取ってもらうための承認要件がなかなかハードルは高いです。
例えば、以下のような場合は事前にそれぞれ費用が発生します。
建物がある土地(→事前に取り壊し必要)
担保権がついた土地(明治、大正、昭和初期の古い担保権も先に消す必要あり)
 
その他も色々ありますが、見事に要件をクリアしたとして、次のハードルは国に納める負担金。
 
「10年分の管理費相当」とされるものを、国の承認を受けて約1か月以内に納付する必要があります。
 
原則20万円」とされていますが、例外が多く、
 
田舎の農地や山など面積で計算すると結構な金額になるものもあります。
 
この金額の計算については、法務省のHPに計算シートがありましたのでご紹介しておきます。
 
※お手元に土地の地積がわかる資料(課税明細書や登記事項証明書など)を準備して計算シートに入力すれば大体の金額が計算できますのでご参考下さい。
 
以上のように、この制度を利用して国に相続した土地を引き取ってもらうためには、
 
一般的には、数十万円から100万円程度の負担がありそうです。
 
「そのくらいの金額を負担してでも次の世代に迷惑をかけないように整理したい」というお気持ちの方はこの制度の利用をご検討ください。