NEWS,COLUMN
行方不明株主の株式の整理がしやすくなりました。
会社の株主名簿や申告書の別表第2に氏名住所の記載があるが、連絡が取れなくなっており、行方が分からない株主のことを「所在不明株主」といいます。
この所在不明株主の株式については、「5年以上継続して通知が届かない」「5年間配当を受領しない」などの要件を満たした場合、裁判所の許可を得た上で、その株式を自社で買い取る手続きができます(会社法197)。
ただ、経営者の高齢化が進む日本の多くの中小企業において、後継者への事業承継はもはや待ったなしの状態であり、
すぐにでも手続きに入らなければいけないのに、この「5年継続」という期間の長さが手続き利用のハードルになっていました。
今回、特例として、上場会社以外の中小企業が以下の要件を満たし、都道府県知事の認定を受けた場合、上記の「5年」を「1年」に短縮することができるようになりました。
①経営困難要件(会社の代表者が健康状態などの事情で安定的に経営を行うことが困難で、会社の事業活動継続に支障が出ている)
②円滑承継困難要件(一部の株主の所在が不明なことにより、会社の経営を後継者に円滑に承継させることが困難)
詳しくは中小企業庁のパンフレットでご確認ください。
https://www.chusho.meti.go.jp/zaimu/shoukei/shoukei_enkatsu/kaisha-hou_pamphlet.pdf